ここで何度が紹介した株で「億り人」になった友人が、「ラグビーW杯日本大会記念硬貨は投資の対象となるかもしれない」と言い出しました。
「投資の対象となる」ということは「儲かる」ということ。
コインの類には関心はありませんでしたが、俄然、興味を持ちました(笑)。
そこで、「億り人」の彼の言い分をもとに、ホントに投資の対象となるかどうかを探ってみました。
ラグビーW杯日本大会記念硬貨
来年(2019年)9月に開催されるラグビーワールドカップ日本大会を記念して、1万円金貨と1万円銀貨が発行されることになりました。
1万円金貨の表面には、優勝トロフィーの「ウェブ・エリス・カップ」とラグビーボール、裏面には桜の花をデザインし、金貨では初めて虹色を使うとのことです。
1万円銀貨には、表面にタックルのシーンを、裏面には開催都市が描かれます。
発行枚数は1万円金貨が1万枚、1万円銀貨が5万枚です。
販売価格は1万円金貨が12万円(税込)、1万円銀貨は9500円(税込み)となっており、2019年3月15日から財務省造幣局で申し込みを受け付けるということです。
記念硬貨とは?
記念硬貨とは、国をあげての行事・出来事があった際、それを記念して発行される硬貨のことをいいます。
正しくは、硬貨と紙幣を合わせて記念貨幣と呼びますが、日本では過去に紙幣が発行された例はありません。
記念硬貨の代用的なものとしては、東京オリンピック記念、天皇陛下御在位六十年記念(1986-1987)、新幹線鉄道開業50周年記念貨幣(2014)などがあります。
記念硬貨とはいえ、法律にもとづくお金であることに違いはなく、普通に商品を買うことができます。
ラグビーW杯記念硬貨の場合、1万円金貨を12万円で購入するわけですが、これで1万円の商品が買えることになります。差し引きの11万円ですが、金(ゴールド)としての価値です。
万一、日本が財政破綻して円の価値がなくなっても、金としての価値は残ったままとなります。そして、金の市場価格が上昇すれば、当然、その記念硬貨にプレミアがついてくることになります。
1964東京五輪記念硬貨は20倍にも
1964年東京オリンピック記念硬貨は、千円銀貨が1500万枚、百円銀貨が8000万枚発行されました。
日本初のオリンピックの開催ということと高度経済成長の真っ最中ということで、大変な人気を博し、千円銀貨は10年後に2万円を超える値がついたこともありました。
50年以上経った現在では、ネットオークションの相場を見てみると、2500円から3000円程度といったところですが、それでも2倍以上の値がついていることになります。
ちなみに、日本の記念硬貨で最も高い価値がついているのは「天皇陛下御在位記念」の10万円金貨。現在は15万円を超える値がつくこともあり、発行時の1.5倍となっています。
また、「天皇在位十年記念」の1万円金貨も、現在は8万円を超える値で取り引きされています。
ラグビーW杯記念硬貨は投資の対象になるか
記念硬貨は、その発行枚数と金の価値によってその値が大きく変わってきます。
発行枚数の少ない記念硬貨の方が希少価値が高まり、それだけ値が高くつきます。さらに、発行当時よりも金・銀が高く取り引きされていれば、それだけ高い評価額となります。
それでは、ラグビーW杯記念硬貨にあてはめてみましょう。発行枚数は、金貨が1万枚、銀貨が5万枚です。
直近で発行される「天皇陛下御在位30年記念硬貨」では、金貨の発行枚数が5万枚、銀貨が500万枚ですから、それに比較しても発行枚数は少ない方だと言えるでしょう。
金・銀の価値は相場で決まります。ここ1年間の相場は、金・銀ともに横ばいとなっています。今後の動向を正しく予測することは困難であることはご承知のはずです。
加えて、友人の「億り人」の言い分です。平成の時代に入って16の記念硬貨が発行されていますが、このラグビーW杯記念硬貨は”平成最後の記念硬貨”となります。「平成31年」と刻印されますが、「平成32年」と刻まれた記念硬貨は存在しないので、価値が高まるのだと言います。
また、金貨では初めて虹色が使用されることも付加価値がつくとも言います。
確かに、「最後の~」「最初の~」にはプレミアがつくことが一般的なので、彼の言うことはよく理解できます。
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おわりに
「億り人」の友人の言い分をまとめると、ラグビーW杯記念硬貨は発行枚数が他に比べても少ないので希少価値が高く、「平成最後の記念硬貨」で「最初に金貨に虹色が使用された硬貨」であるため、さらに価値が高まり高騰するはずだというものでした。
言わずもがなですが、投資は自己責任でお願いします。
以上、『『ラグビーW杯日本大会記念硬貨』は「投資の対象(=儲かる)」になるかもしれない』でした。