滋賀県の男性は、禁煙と減塩で長寿日本一

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昨年末(2017年末)に発表された都道府県別の平均寿命ランキング。

 

今回、男性の日本一となったのは、滋賀県でした。前回(2010年)まで5回連続1位だった長野県をおさえての初の全国1位となりました。

 

琵琶湖のイメージしか浮かばない滋賀県ですが、その長寿の秘密を少し探ってみました。

 

 

 

滋賀県の男性は長寿日本一

2017年12月に厚生労働省が発表した都道府県平均寿命ランキングで、滋賀県の男性は81.8歳(全国平均80.75歳)と全国1位に輝きました。

 

女性は長野県の87.7歳(全国平均87.0歳)が第1位で、滋賀県は87.6歳でした。

 

この調査は1965年から5年毎に実施されていて11回目となる今回で、前回まで5回連続で男性1位だった長野県を抑えて、滋賀県が初の1位となりました。

 

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滋賀県といえば、琵琶湖。日本で一番大きな湖として知られてはいますが、それ以外では人口は141.3万人で全国26位、面積は4,017㎢で38位と、少し地味な印象があります。滋賀の友人は「よく佐賀県と間違えられる」とぼやいていました。

 

そんな滋賀県ですが、医療関係のデータを調べてみるとかなり健闘してて、キラリと光るものがありました。

 

 

5大死因の死亡率が低い

日本人の死因の上位5つは以下のようになります。

  1. がん    28.5%
  2. 心疾患   15.1%
  3. 肺炎      9.1%
  4. 脳血管疾患   8.4%
  5. 老衰                7.1%

 

単純に考えると、日本人の5大死因の死亡率を減らしていくことが、平気寿命を伸ばすことにつながります。

 

滋賀県の場合、死因1位のがんの死亡率が全国一低くなっていますし、死因4位の脳血管疾患(脳卒中)も全国で2番目に低くなっています。

 

何と言っても死因の3割弱を占めるがんの死亡率の低さが、平気寿命を伸ばすことに大きく寄与している ことになります。

 

2015年がん死亡率

1

青森

201.6

2

秋田

185.8

3

鳥取

185.8

4

北海道

184.6

5

大阪

181.3

 

43

 

山梨

 

152.9

44

大分

151.0

45

福井

150.5

46

滋賀

149.1

47

長野

132.4

 

2015年脳血管疾患死亡率

1

青森

52.8

2

秋田

52.2

3

岩手

51.8

4

栃木

49.1

5

新潟

47.7

 

43

 

大阪

 

33.2

44

京都

33.1

45

和歌山

32.4

46

奈良

29.0

47

滋賀

26.4

禁煙と減塩で長寿日本一

では、なぜ、滋賀県ががんや脳血管疾患(脳卒中)での死亡率が低いのでしょうか。そのカギは、生活習慣病の予防に良いとされる生活スタイル、行動が広がっていることにありそうです。

 

健康診断などに行くと必ず、喫煙者は禁煙を言い渡され、また、塩分を控えるようにアドバイスされものです。

 

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滋賀県では、男性の喫煙率が20.6%(全国平均30.2%)と喫煙率は全国最下位です。つまり、最も禁煙が進んでいる県ということになります。

 

また、食塩摂取量も1日あたりの数値では、10.1(全国平均11.1)と全国では下から4番目となっています。

 

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タバコとがんの関係性については言うまでもありません。また、塩分の摂り過ぎが動脈硬化を引き起こし、脳卒中の原因となることはよく知られています。また、国立がんセンターによると、塩分の摂り過ぎががんの原因の1つだと発表しています。

 

言うなれば、滋賀県は、禁煙と減塩で長寿日本一を達成したということになります。

 

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滋賀県の全国第一位

滋賀県が長寿日本一となった理由は医療関係のデータ以外からも読み取れます。滋賀県は、地味に日本一の分野があるのです。

 

高齢者ボランティア活動者比率 1位

スポーツ活動時間 1位旅

行行楽の年間行動者率 1位

一戸建て住宅の増加率 1位

自然公園面積割合の広さ 1位

パソコン・カメラ所有数 1位

温水洗浄便座所有数 1位

  

余り目立つことのない分野での「日本一」と長寿とは、直接には結びつかないかもしれません。ただ、日常生活をとりまく様々な要因と健康とは少なからず関係性があるのではないでしょうか。

 

琵琶湖をはじめとする自然に囲まれ、ボランティア活動に励み、スポーツや旅行、パソコン・カメラなどの趣味を楽しむという県民像が浮かび上がってきます。これだと、健康には大敵となるストレスが少ない生活がおくれそうです。

 

滋賀県庁の担当者はTV取材で、「滋賀県は中山道、東海道、北陸道が交わる土地柄で昔から情報が集まる場所です。その県民性には「近江商人」という言葉があるくらい、良いもの、正しいものを吸収し、実践しようとするところがある。そうした真面目さが、寿命を延ばすことにつながったのではないかと思います」と分析していました。

 

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おわりに

滋賀県民のソウルフーズといえば「ふな寿司」。

 

これが長寿の秘訣だとマスコミでは盛んに言われていますが、滋賀の友人が言うには「琵琶湖はブラックバスなどの外来魚の影響でふなは激減していて、今や、ふなは高級魚。ふな寿司なんてそうそうは口に入らない」とのことでした。念のため。

 

以上、『滋賀県の男性は、禁煙と減塩で長寿日本一』でした。