朗報です!
映画『ランボー』のシリーズ第5作が制作されることが明らかになりました。
もちろん主演は、シルベスター・スタローン。
第4作『ランボー 最後の戦場』から数えて10年ぶりです。今年(2018年)の9月から撮影が開始されるとのことで、今からワクワクしてきます。
そこで、これまでの『ランボー』シリーズを振り返り、その魅力をお伝えしたいと思います。
- ランボーが10年ぶりに戻ってくる
- 『ランボー』 1982年公開
- 『ランボー 怒りの脱出』 1985年公開
- 『ランボー 怒りのアフガン』 1988年公開
- 『ランボー 最後の戦場』 2008年公開
- おわりに
ランボーが10年ぶりに戻ってくる
シルベスター・スタローンが、大ヒット映画『ランボー』シリーズに10年ぶりに復帰することが明らかになりました。
スタローンは2008年にシリーズ第4作『ランボー 最後の戦場』に主演、かつ、監督と脚本も務めました。
その後、第5作も企画されていましたが、8年前に制作が中止になったと報じられていました。この時は本当に残念でなりませんでしたが、急転直下というべきか、制作することが発表され、この9月から撮影が開始される予定とのことです。
とても気になる第5作のストーリーですが、日刊スポーツの記事によると次のようになるようです。
メキシコの国境付近で孫娘を誘拐された友人を救助するため、シルベスター・スタローン演じるベトナム帰還兵ランボーが残虐な麻薬組織との戦いに果敢に挑んでいく。
スタローンは主演とともに脚本も担当しますが、監督は務めないようです。
何だかとてもワクワクして、今から公開が待ち遠しく感じます。
そこで、シリーズを簡単に振り返ってみます。
『ランボー』 1982年公開
シリーズ第1作ストーリー。
かつての戦友のもとを訪れたベトナム帰還兵のジョン・ランボー。しかし、仲間はすでに亡くなっており、失意のうちに町のレストランで食事をしようとすると、よそ者を嫌う保安官に追い出されてしまう。
納得のいかないランボーは再び町に戻ろうとするが、ランボーを危険視する保安官に逮捕されてしまう。取調中、ひげそりのナイフを顔にあてられた瞬間、ベトナム時代の記憶がフラッシュバックし、本能そのままに保安官を打ち倒して逃走、そのまま山に立てこもって、警察・軍と戦い始める。
カテゴリー的にはアクション映画に分類されますが、ベトナム戦争によってアメリカが負った傷をテーマとする社会派映画でもあります。
すでに映画『ロッキー』の大ヒットによってアクション・スターの座にいたスタローンですが、このような重いテーマの映画の主演なんてと驚きましたし、新鮮でもありました。しかも、後述する2作目を観た後でしたから、大げさかもしれませんが衝撃を受けました。
並み居る敵を戦闘マシーンのようになぎ倒していくランボーが、軍の元上官トラウトマン大佐に悲哀に満ちた表情でベトナム帰還兵の自分自身の苦悩をぶちまけるラストは、ぐっと胸に迫ってきます。映画史に残る名シーンといっても過言ではないでしょう。
ランボーのこのセリフは今も記憶にとどまっています。
ベトナムではガンシップを操作し、戦車を運転し、100万ドルもする設備を任されてたんだ。それなのに帰還してみればどうだ。駐車場の警備員にすら雇ってもらえない!
『ランボー 怒りの脱出』 1985年公開
シリーズ第2作ストーリー
第1作目の事件で服役中だったランボーのもとに、元上官のトラウトマン大佐からベトナム軍に捕まっているアメリカ兵の極秘調査に協力すれば恩赦で釈放すると提案がある。
提案に応じたランボーは再びベトナムへ行くが、現地の司令官からの指示は「捕虜になっている米兵の写真を撮るだけ」というものだった。捕虜救出を訴えたが容れられず、不本意ながらも現地に潜入したのだが・・・
前作とはうって変わって、ど派手なアクションや爆破シーン満載の内容となっています。ランボーの一般的なイメージである「筋肉モリモリの男が様々な銃火器を駆使して敵をなぎ倒すアクション映画」は、この第2作で定着しました。
第1作ほどではありませんが、第2作がメー-セージ性が皆無というわけではありません。
ランボーが救出した捕虜とともに軍との合流地点に向かうと、迎えにきたヘリコプターのパイロットはランボーが捕虜と一緒であることに驚き、上官の指示により彼らを見捨てて去ってしまうというシーンがあります。
命令に従って果敢に戦い捕虜となった兵士を、政治的思惑から簡単に切り捨ててしまう軍・国家の冷酷さを見事にとらえたシーンでした。
『ランボー 怒りのアフガン』 1988年公開
シリーズ第3作ストーリー
タイのバンコクで静かに暮らしていたランボーのもとに再びトラウトマン大佐が現れ、ソ連軍が侵攻しているアフガニスタンへの潜入捜査を依頼する。
一度は断ったランボーだったが、代わりにアフガンに向かったトラウトマンがソ連軍に拉致されてしまったと聞き、米軍のわずかな支援と現地の村人の協力を得て救出に向かう。
さらにアクションの度合いが強まっています。「101分の本編で108人が死亡する」という内容から、「最も暴力的な映画」としてこの年(1988年)のギネスブックに認定されたほどです。
ソ連の侵攻に抵抗し、自らの自由を勝ち取るために戦っているアフガン・ゲリラの力を借りて、ランボーは無事にトラウトマン大佐を救出します。
この「自由のために勇敢に戦うゲリラ」にスポットをあて、一部では美化してもいます。ただ、映画公開時の国際情勢は、ソ連のアフガン撤退による米ソ和解ムードが高まっている時期とも重なり、ソ連軍と戦うこの作品はいろいろな批判を受けたようです。
また、現実と映画を無理に重ね合わせてみると、ランボーと共に戦ったアフガン・ゲリラは、ウサマ・ビン・ラディンが率いるタリバンの兵士であるはずで、彼らは2001年の同時多発テロを引き起こしました。皮肉なものです。
アクションと殺戮シーンが満載の作品ですが、なかにはホッとさせられるシーンも出てきています。ランボーとアフガン・ゲリラの少年との会話は今でもくすっと笑ってしまいます。
少年 「家はどこ?」
ランボー「アメリカ」
少年 「歩いてどのくらい?」
ランボー「3年くらい」
少年 「ちょっと遠いね」
『ランボー 最後の戦場』 2008年公開
シリーズ第4作ストーリー
タイの山中で暮らしていたランボーは、ミャンマーの紛争地帯の調査を目的とするNGOメンバーを現地に案内した。
しかし、NGOメンバーが紛争地の村を訪れていた最中に、ミャンマー軍の襲撃にあい、村人は殺され、生き残ったメンバーも捕らえられてしまう。タイのアメリカ大使館から事の知らせを聞いたランボーは、大使館が雇った傭兵とともにミャンマーに行く。
この作品では、銃撃によって首や手足が血しぶきとともに吹っ飛ぶシーンがCGによってグロテスクなほどに鮮明に描写されていて、日本では『ランボー』シリーズで初めてR-15指定を受けています。
ここで使われたCGを用いた手法は、その是非をめぐって議論となりましたが、後発の戦争・アクション映画で多用されるようになりました。特に、スタローン主演の『エクスペンダブル』に特徴的な技法です。
また、この作品では、シリーズで初めてスタローン自身が監督を務めています。そして、スタローンは監督として「残酷な描写をすることによって、ミャンマーで起こっていることの真実を描きたかった」と述べています。映画のテイストとしては、1作目に少し近づいたものとなっています。
おわりに
シルベスター・スタローンは現在、71歳。驚きました。人間は平等に年を重ねるのですね(笑)。
近年に主演している『エクスペンダブル』でもど派手なアクションこそ健在でしたが、服を脱いでマッチョな肉体を披露するシーンはありませんでした。寄る年波には勝てないということでしょうか。
でも、期するところあってのシリーズ第5作のはずです。長髪にマッチョな裸の上半身に弾奏を巻いて弓を引く。70歳を超えたこのランボーの姿を見れたら、きっと感激することでしょう。期待して公開を待ちましょう!
以上、『ランボーが10年ぶりに戻ってくるぞ! シリーズ第5作を制作へ』でした。