1円玉は2016年に製造ストップ。消費税と電子マネーと製造コストがその理由。

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財布に1万円札はなくても1円玉はある、とは庶民の笑い話。

 

でも、その1円玉も財布からなくなる日がくるかもしれません。というのも、1円玉の製造が2016年を最後にストップしているのです。

 

消費税と電子マネーと製造コストがその理由ですが、今後、1円玉は消え去ることになるのでしょうか。

  

 

1円玉は2016年に製造ストップ

世間に出回っている1円玉が激減しているようです。劣化して使えなくなった1円玉は、民間の金融機関から発行元の日本銀行に回収されますが、政府が流通用(記念硬貨を除くという意味)の製造を2016年を最後にストップしたのです。

 

日本銀行によりますと、2017年の1円玉の流通量は378億枚。15年連続で減少していて、ピーク時の2002年の410億枚と比べて10%近く減っていることになります。

 

このことによって、1円玉の製造コストと需要量を比較検討した結果、政府は2016年に製造をストップさせたということです。

 

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1円玉と消費税

1円玉と消費税とは密接な関係にあります。3%の消費税が導入された1989年、釣り銭需要が急拡大し、1985年に246億枚だった流通量は1991年には350億枚を超えました。

 

しかし、消費税率が切りのいい5%となった1997年以降は低迷します。2011年から2013年は記念硬貨を除いた流通用の製造を中断しました。

 

税率が8%に引上げられた2014年には製造を再開しましたが、クレジットカードや電子マネーの普及が進んだため、需要はさほど伸びず、結局は2016年に再び製造をストップさせることとなりました。

 

今年(2019年)10月には税率が10%と、再び切りの良い数字となります。軽減税率の導入で食料品などは8%に据え置かれるものの、5%に引上げられた時のことを考えれば、1円玉の需要は減ることはあっても増えることはないのは確実です。

 

 

1円玉と電子マネー

1円玉の流通量が減少した最大の理由は、電子マネーの普及でしょう。電子マネーはコンビニやスーパー、駅の売店などでの利用が活発となり、財布からじゃらじゃら小銭を取り出す光景を目にすることは少なくなりました。

 

実際、電子マネーの決済額は毎年増加する傾向にあり、2016年には5兆円を超えています。日銀が統計をとり始めた2008年の約7倍に膨らんでいます。

 

政府が2025年までにキャッシュレス決済比率を40%にする計画を打ち出したこともあり、1円玉の活躍の舞台はますます少なくなっていくに違いありません。

 

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1円玉と製造コスト

一般的に、硬貨を製造するコストについては、日本銀行から正式な発表はされておりません。

 

ただ、各硬貨に含まれている金属の種類や重量は正式に公表されていますので、金属の市場取引価格などから推計することが可能です。

 

1円玉の場合、重さが1グラムで100%アルミニウムです。アルミニウムの時々の市場価格から推計すると、1.8円から3円程度ということになります。

 

つまり、1円玉1個を製造するのに、1.8円から3円かかるということになり、製造すればするほど赤字になるというわけです。

 

ですから、コスト面から考えれば、需要が少なくなれば、製造をストップさせるのは極めて合理的な判断ということになります。

 

 

おわりに

電子マネーは年々飛躍的に普及していくでしょう。ただ、キャッシュレス決済比率40%という政府の計画が達成されたとしても、まだ現金決済の比率は60%あります。

 

また、1円玉は現在流通している最小単位の硬貨です。その象徴的意味合いは重要ですので、消え去るということは考えにくいでしょう。

 

ただし、「1円のムダ使いは許さない」「1円に笑う者は1円になく」という言葉は、将来的にはまったくの格言・ことわざの類になってしまうのかもしれません。

 

以上、『1円玉は2016年に製造ストップ。消費税と電子マネーと製造コストがその理由。』でした。