今回は、ベスト・オブ・スーパージュニア優勝決定戦、髙橋ヒロムvs石森太二、をお届けします。
髙橋ヒロムは優勝候補のKUSHIDAを抑え、また、石森太二はIWGPジュニア王者のウィル・オスプレイを抑えての優勝決定戦進出です。
ベスト・オブ・スーパージュニア優勝決定戦
髙橋ヒロム vs 石森太二
プロレス専門誌での評価や海外のファンの声では「今年のベストバウト候補」とされていましたが、テレビで観戦した限りでは髙橋ヒロムの強さだけが際立った試合でした。
石森太二は、GHCジュニア王座の連続防衛記録を持ち、今回もIWGPジュニア王者のウィル・オスプレイを撃破しての優勝決定戦進出ですから実力者であることに間違いないのですが・・・。
会場でのナマでの観戦、専門誌での観戦?、テレビ観戦とでは評価が異なってくるあたりは、プロレスの奥深さだとでも言っておきましょう。
試合の方は、ヒロムコールの大声援の中、両者のロックアップから始まります。優勝決定戦はこうでないといけません。幾多の名レスラーは口をそろえて、ロックアップの瞬間で相手の強さがわかると言っています。
ジュニアならではのスピーディーな攻防の後、場外へ。髙橋はすかさず石森を後楽園ホールの2階席へ引きずり込み、得意の通路をダッシュしての正面蹴りを見舞います。
そして、パワーボムの体勢に入ったところでフランケンシュタイナーを食らい、2階席の階段からたたき落されます。このあたりの攻防を客席間近で見ると、凄い迫力なのでしょう。
ペースを握った石森も多彩な技で攻め立てます。その場でジャンプしての膝蹴りやリバースのフランケンにはキレがありましたが、トップロープからのプレスをヒザを立てられ、脇腹を痛めてしまいます。石森としては、ここが最大の勝機でした。
時々、放送席が映し出されます。この日は獣神サンダーライガーとミラノ・コレクションですが、ライガーの服装が面白かったです。マスクを被っていなければ、普通のオジサン。レジェンドはもう少し見栄えもしっかりして欲しいものです。
試合終盤、髙橋の変形三角締め「D」が決まりますが、石森は持ち上げてコーナーに叩きつけるなど意地を見せます。
最後は、タイガードライバーの変形である「Dの悪夢」から、フィニッシュ・ホールド「TIME BOMB」で勝利です。髙橋ヒロムが34分の戦いを制し、優勝を果たしました。
スピードとテクニックは互角であるものの、パワーと引き出しの多さでは圧倒的に髙橋でした。くねくね歩いたり、変な動きをする変態キャラですが、実力は本物。オーソドックスなストロングスタイルのレスラーだと感じます。
個人的には、変態キャラはやめて、黒のタイツの正統派レスラーになって欲しいのですが・・・。
試合後、マイクを持った髙橋は「オスプレイ、この俺を挑戦させろー」と叫びます。リングに上がったオスプレイは「IWGPジュニアのベルトは手放さない。そして、俺が証明する。俺が世界最高のジュニアだ」と応じました。
再びマイクを持った髙橋は、ファンに向かって叫びます。
俺の夢は、IWGPジュニアを巻き、ジュニアとしてヘビーのベルトを巻き、そして、ゴールデンタイムで試合をすることだ!
もっともっともっと、みんなで楽しもうぜ!
以上、『『ワールドプロレスリング』観戦記 2018年6月21日放送 ベスト・オブ・スーパージュニア優勝決定戦』でした。