桑田真澄が、阪神・藤浪晋太郎に復活へと導く3つの提言!

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優勝から遠ざかっている我が阪神タイガースの躍進のカギは、何と言っても藤浪晋太郎投手の復活です。日本球界のレジェンドの誰もが認める逸材の復活に、元巨人のエース・桑田真澄氏が3つの提言を行っていました。

 

素人にでもわかる解説は、阪神ファンのみならず、野球少年たちにも大いに参考になると思います。

 

 

球界のレジェンドが認める逸材

2017年以降の藤浪晋太郎投手は、2019年にはプロ入り初の未勝利に終わるななど、再生への道のりはまだまだ厳しいものがあります。

 

「しょせんはあの程度」との声がありますが、そのポテンシャルは阪神タイガースのみならず、球界の宝と言っても過言ではないと思っています。

 

WBC日本代表の投手コーチを務めた元横浜DNA監督の権藤博氏は、「日本代表に招集する投手を3人選べと言われたら、菅野、大谷、藤浪は外せない」と言っていましたし、壮行試合での藤浪の投球を見て「やはり、モノが違う」と言わしめました。

 

また、亡くなられた星野仙一氏も「藤浪は、素材としては大谷よりも上」と言い、三冠王・落合博満氏は「自分が今、打席に立つとして、最も嫌な投手は藤浪」としています。

 

そうしたなか、球界のレジェンドたちが認める逸材・藤浪晋太郎の復活に向けて、元巨人の絶対的エース・桑田真澄氏が藤浪投手と対談し、復活に向けての3つの提言を行っていました。

 

以下、その対談の模様を紹介します。

 

 

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対談 桑田真澄vs藤浪晋太郎

好投手の条件

桑 田:高校時代から見ていたから、同じ甲子園の優勝投手としてね。日本のエースになってもらいたいと思っていて。なれると思ってずっと見ていました。

 

藤 浪:桑田さんの解説を何度も聞かせてもらったんですけど、アウトローに投げるコントロールがあれば150キロの速球はいらないと解説されていました。それで、桑田さんが自分を高く評価して頂いているのは相反するところではないかとずっと疑問でした。

 

桑 田:好投手の条件には3つあって、1つは背が高いこと、2つはボールが速いこと、3つはコントロールがあること。このうち2つはすでに持っているわけで、コントロールさえ改善されれば、日本のエースになれるとずっと思っていました。

 

藤浪に足りないもの

桑 田:よくメンタルとか言う人いるでしょ。まったく問題ないと思う。メンタルは強いと思う。強くなければ甲子園で優勝なんてできないよ。

 

藤 浪:よく言われるんですけど、メンタルが弱いから、下半身が足りてないから、投げ込みが足りないからとか・・・

 

桑 田:藤浪君に足りないのは、ズバリ言うと、技術力だと思う。フォームさえ「これだ」というものをつかめば、すべてクリアされると思う。

 

提言① 球界の常識を疑え

桑 田:どこに気をつけている?

 

藤 浪:トップの早さです。自分は身長が高くて腕も長いので、トップが遅れると収拾がつかないくらい全体がブレ出すんで。まず、トップが遅れないように気をつけています。

 

桑 田:言葉に騙されるんですよ。トップを早く高く作るのは正解のように聞こえるんです。実は、そう意識すればするほどリリースで肘が下がっていくんです。我々投手にとって大切なのはトップ?リリース?

 

藤 浪:リリースです。

 

桑 田:だよね。野球界には投手はトップという常識があって、それは良くないと思っていて。面白いことに投球フォームを撮ると必ずトップが映っている。僕はここ(トップ)を意識したことがない。リリースを意識してやってきた。

 

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提言② ピッチングは自転車

桑 田:今、腕を振ろうと強く意識しているでしょ?

 

藤 浪:はい、ここ一番、腕振ってやろうと意識しています。

 

桑 田:腕が勝手に振れるような体の使い方をしなければいけないんです。僕はピッチングを自転車に例えているんです。自転車でスピードを出すには、ハンドル頑張る?脚頑張る?

 

藤 浪:脚、頑張ります。

 

桑 田:じゃあ、コーナー右に曲がります。脚頑張る?手でしょ。藤浪君の場合は、脚でしっかりこいでいるんだけど、なかなかスピードが出ないんで手も頑張ってるみたいな。スピードは脚で出して、コントロールは上半身。腕は勝手に振れるから、あとは微妙なリリースの感覚をつかめば、ピッチングが面白くて仕方なくなる。

 

藤 浪:自分も技術力が足りてないと思うんです。根性とか精神力が足りないって言われますけど・・・

 

桑 田:あのマウンドにいてて、根性があれば抑えられる?

 

藤 浪:絶対ムリです。珍しいと思うんです。桑田さんの世代で、しかもPL学園でやられてて、そういうところが色濃い学校なんじゃないかなって。

 

桑 田:確かに、おっしゃるとおりです。(笑)

 

提言③ コントロールはライン出し

桑 田:コントロールには段階があって、今は150キロのストレートがあるから、四隅を狙うコントロールはいらないと思う。高めなのか低めなのか。内角か外角か。僕はライン出しと言うんだけど、真ん中のゾーンを除いたラインを狙うわけ。どのコースがヒットになるかというと、真ん中周辺がヒットになるのが野球というスポーツ。ラインで投げていれば、いい当たりをされても野手の正面にいく。不思議だと思わない?

 

藤 浪:不思議です。外角低めでも、それが浮くととらえられて野手の頭を越えていきますし、ビシッと決まれば芯でとらえられてもセカンドライナーとかになります。

 

 

藤浪晋太郎の今後に期待できる!?

両者の対談の様子を映像で見ていて気づいたことは、藤浪の表情です。なんだかとても晴れやかな明るい表情だったのか印象的でした。

 

長くなった2軍暮らしでもマスコミにつきまとわれ、「不調の原因は?」などと問い詰められ毎日。ファンも含めてマスコミがこぞって精神論・根性論をががなり立てる毎日。

 

そんななかで、根性論の牙城とでもいうべきPL学園高校OBの桑田真澄氏から、「メンタルではなく技術力」と指摘され、「我が意を得たり」という気持ちになったのでしょう。最近のテレビのインタビューなどで、あれほど饒舌に語る藤浪は見ませんでしたから。

 

高校時代はとにかく勢いで抑え込んでいましたが、プロ5年目の2017年からプロの技術の壁に阻まれました。それでも、プロ5年間の通算防御率は3.05なのです!

 

この壁さえ打ち破ることで出来たら・・・。

 

対談の最後に、桑田氏が「藤浪にしか出来ないピッチング」として次のように語っています。

 

僕は藤浪君にはこういう投手になってもらいたいんです。先発して8回、5対1で勝ってます。あと8回、9回、6人のバッターに対して全部ストレート勝負。前に飛びません。いっても内野フライがせいぜいです。今、そういうピッチングが出来るのは藤浪君だけだと思う。

 

以上、『桑田真澄が、阪神・藤浪晋太郎に復活へと導く3つの提言!』でした。