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杉田水脈議員は自民党オジサン議員のホステス役を見事に果たしている。

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自民党の杉田水脈議員による雑誌『新潮45』に掲載された「LGBT支援の度が過ぎる」が多くの批判を集め、大炎上しています。

 

掲載された文章の中身は論外というほかはありません。ただ、こうした暴論・愚論が許される政界での杉田氏の立ち位置を考えていました。

 

結論は、杉田氏は自民党オジサン議員のホステス役を見事に果たしている、というものです。

  

 

杉田水脈議員の発言について

今回、『新潮45』に掲載された文章については、すでに様々な批判が多くなされていますので重複は避けます。

 

それでもあえて言うとするならば、橋下徹氏のコメントをそのまま引用すれば事足れり、です。

 

日本で一番生産性がないのはお前だ。アホか。

 

杉田氏の暴論・愚論の類は今回が初めてではありません。2,3年前から同様の発言を繰り返しネット上で発表しています 。そのすべてが、「私がこう思うから正しいのよ」的なもので、論理性やデータの裏付け、科学的根拠のないものばかりです。

 

さらに言うと、都市伝説というか陰謀論的な発言が非常に多いのが特徴でもあります。

 

子どもを家庭から引き離し、保育所などの施設で洗脳教育をする。旧ソ連が共産主義体制の中で取り組み、失敗したモデルを21世紀の日本で実践しようとしているわけです。(『産経ニュース』2016年7月4日) 

 

 ここまでくると完全な陰謀論の話となって、まともな議論はできません。

 

ただ、杉田氏はれっきとした衆議院議員です。言論の府といわれる国会に属する人間が、こうした愚論が堂々と展開できることにとても違和感を感じてしまいます。

 

そして、さらに、杉田氏の政界での立ち位置とはどのようなものなのだろうかとの疑問にいきつきました。

 

 

杉田水脈議員の政治経歴

2010年 みんなの党兵庫6区支部長に就任

2012年 日本維新の会公認で兵庫6区より出馬。比例復活当選

2014年 次世代の党公認で兵庫6区より出馬。落選

2017年 自民党公認で比例中国ブロック単独候補として出馬。当選 

 

 案の定と言うべきか、選挙の度に政党をコロコロ変えています。政党イデオロギーでいえば、中道から右の範囲で動いていますから、民主党から自民党に鞍替えした人よりかはマシなのかもしれません。

 

ただ、2017年に自民党公認で出馬する前の選挙はいずれも野党から出ています。野党から自民党へ、しかも比例単独候補という厚遇を受けています。何か強いコネ、あるいは引きがないと到底ムリな話です。

 

評論家の櫻井よしこ氏によると、安倍晋三首相が「杉田さんは素晴らしい」と絶賛し、内閣官房副長官の荻生田光一氏が「一生懸命にお誘い」して自民党からの立候補にいたったようです。

 

元祖「ネット右翼のアイドル」と言われる稲田朋美衆院議員も、安倍首相の推しで自民党から出馬しています。

 

安倍首相は自らの主張に近い女性を口説き落として、政界入りさせる才能をお持ちのようです。

 

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選挙区がない杉田議員

杉田氏は「比例中国ブロック」単独の自民党公認候補として2017年、当選しています。小選挙区を持っていません。小選挙区で野党と厳しい選挙戦を戦ったわけではなく、告示日に自民党のブロックの名簿に氏名が記載されて届けられ、自民党の得票数が多かったので当選を果たしました。

 

極端な言い方をすれば、比例名簿に氏名が載って、あとは何もしなくて当選することができたのです。

 

小選挙区で当選した議員は、常に選挙区の有権者の動向を気にかけます。時間があれば地域の行事などに出席し、顔と名前を売ることに努めます。今の時期なら地域の夏祭りに出向き、盆踊りをしながら有権者とのスキンシップをはかります。

 

その際には、「応援してます」と激励を受けることもあれば、「景気が良くなっていないぞ」とお叱りを受けることもあります。こうした活動のなかで、バランスのとれた言動を身につけていくという言い方もできるかと思います。

 

ただ、比例単独の議員は違います。杉田氏で言えば、選挙区は中国地方ということになります。選挙区をこまめに回るなど不可能です。有権者とスキンシップに努めることも現実的にはできません。

 

もし、杉田氏が小選挙区選出の議員だとしたら、今回の件では厳しい批判にさらされるでしょう。夏祭りに参加しようものなら、罵声を浴びるかもしれません。街を歩いているだけで冷たい視線を感じるでしょう。事務所には抗議の電話が鳴り止まないでしょう。

 

でも、実際には、杉田氏は罵声を浴びることもなければ、冷たい視線を感じることもありません。なぜならば、選挙区を持たないからです。ごく一般的な有権者と接する機会がないからです。

 

 

杉田氏はどこを向いているのか

衆議院の比例単独候補には、普通は、以前は小選挙区選出であったが候補者調整によって比例単独に回ったケースや地方議員や首長を長く務めた経験が評価されてなったケースがあります。

 

しかし、杉田氏は兵庫県神戸市の生まれです。衆議院議員選挙には2度、兵庫6区から出馬していることからわかるように、中国地方に縁はありません。あるとすれば、鳥取大学を卒業している程度です。

 

中国地方に政治的実績がないばかりか、縁すらなかった杉田氏は比例単独の自民党公認候補の座を射止めたのは、前述した通り、安倍首相らの推しがあったからの一言に尽きます。

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自民党も組織ですから、いくら何でも安倍首相の鶴の一声だけでは決まりません。自民党内には、特に年配のオジサン議員に杉田氏的な言動を評価する土壌があります。

 

コラムニストの小田嶋隆氏は「二階幹事長が杉田議員の発言を大筋で容認しているのは、『彼女の見解こそが自民党の大勢を占めるサイレントマジョリティーの総意だから』だ」と指摘しているのもそういうことです。

 

落選中の気楽な立場で、今回のような暴論・愚論を吐き続けていたところ、安倍首相らの目に止まり、オジサン議員たちにも後押しされ、比例単独候補になって楽して衆議院議員になることができた杉田氏。評価された言動をし続けている限り、自らの身は安泰という心境になっているのだと推測できます。

 

杉田氏の目線は、ひたすら安倍首相らオジサン議員に向けられているわけです。もちろん、一般有権者の存在など、杉田氏の視界には入っていません。視界に入れたところで当選できないわけですから(実際、小選挙区では2回落選している)。

 

 

自民オジサン議員のホステス役

こうして考えていくと、杉田氏の政界での立ち位置が見えてきます。それは、自民党オジサン議員のホステス役です。

 

世間には立場上、言いたいことが半分も言えずにストレスを抱えている男たちが大勢います。立場や地位が高くなれと、なおさらです。そうした男たちが日頃のストレスを発散させるのが夜の社交場、クラブやスナックの類です。

 

クラブ・スナックは居酒屋などと違って、一般大衆を相手にはしません。上客と見込んだ相手をしっかりと掴み続けることが重要です。

 

ですから、上客と見込んだ相手がどんな暴論を吐こうとも、笑顔でうなづき、同意し、機転の利くホステスは代弁したりします。客はどんどん気分が良くなり、さらに高価な酒を注文し、何度も足繁く通うようになる・・・。

 

また、書店で『銀座ホステスが見た一流の男』などという本を見たことがあると思います。これは売れっ子ホステスのビジネスモデルになっていて、客から聞いた話などを盛り込むと、その客は上機嫌になって何冊も買い取ってくれ、さらなる上客になっていくそうです。

 

そこで、一連の流れを会話風に仕立ててみます。

 

客:「だいたい、ホモだのゲイだのって、俺らの若い頃は変態の一言で社会から抹殺されていたんだよ。なのに、わけのわからん横文字(LGBTのこと)を使っていい気になりやがって

 

ホステス:「そうですわ、あの人たちって、何も生産しないのに多様性とか言ってごまかしているだけですわ」

 

客:「おおー、君、わかってるねー。今のような話を他の客にも伝えていってやれよ。俺の立場でそれを言うと、あとでややこしくなるからな」

 

ホステス:「社長はおつらい立場ですわね。おかわいそうに」

 

客:「ほんと、君はかわいいことを言ってくれるねえ」

 

ホステス:「そうそう、社長にご贔屓にして頂いたおかげで、この前、新潮何とかっていう雑誌の取材を受けましてよ。それで、社長からお聞きした話をそのまましましたの。そしたら、こうして掲載されましたのよ」

 

客:「ほう、これは我々の業界では権威ある雑誌として有名だよ。おお、確かに、俺の言ったことが書いてある。嬉しいねえー、いやあ、君はホントに素晴らしい!これで洋服でも買いなさい」

 

 

おわりに

杉田氏は自らが生きていくために、安倍首相らオジサン議員が言いたくても言えない本音を代弁しているのに過ぎないのかもしれません。でも、それを気の毒に思うとかはありません。なぜなら、杉田氏自身が好んでそのホステス役を演じているからです。

 

自民党本部前では杉田氏に議員辞職を求めるデモが行われました。でも、彼女にはどこ吹く風でしょう。上客であるオジサン議員の怒りさえ買わなければいいのですから。

 

ただ、問題なのは、杉田氏が当選回数を重ねれば大臣に抜擢される可能性があるということです。杉田水脈文部科学大臣なんて、笑えません。

 

以上、『杉田水脈議員は自民党オジサン議員のホステス役を見事に果たしている。』でした。