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サッカー日本代表は勝負飯の「うな丼」を食べ、イスラム教圏の国は断食で・・・

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サッカーW杯ロシア大会が開幕。日本は2大会ぶりの決勝トーナメント進出、ベスト16入りの快進撃で大いに盛り上がっています。

 

日本代表の大活躍を、食事面からサポートしているのが専属シェフです。試合前夜の夕食に食べる勝負飯は「うな丼」。代表選手のスタミナ源です。

 

一方、日本と引き分けたセネガルをはじめとするイスラム教圏の国は、W杯開幕日まで断食月(ラマダン)にあたっていました。断食期間中では大会直前の体調管理を含め、困難な状況にあったことが想像されます。

 

 

 

日本代表には専属シェフが同行

日本の期待を一身に担っている選手たちが大会期間中、どのような食事をしているのか気になるところです。

 

オリンピックでは選手村があり、選手専用のホールでは様々な料理がバイキング形式で提供されています。

 

サッカーW杯には選手村などありません。宿泊先のホテルや食事、医療・衛生などは各国が自前で調達することになっています。

 

サッカー日本代表には西芳照(にし よしてる)氏が専属シェフとして同行し、食事面からサポートしています。

 

西氏は、日本代表の海外遠征には100回以上も同行し、今回のロシア大会で、2006年ドイツ大会から数えて4回連続となります。

 

西氏は、代表メンバーが発表される前から宿泊するホテルに乗り込み、地元のコックの選定や厨房の衛生面のチェック、食材の確保にとりかかるということです。

 

選手がホテル入りしてからは、西氏がリクエストを聞きながら目の前で調理を行い、選手には大好評。食事会場にガスコンロを持ち込み、炒め物やうどんなどを目の前で作り上げ、選手やスタッフの雰囲気づくりにも一役買っているようです。

 

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日本代表の「試合2日前ルール」

西芳照氏は、自らが考えた「試合2日前ルール」を今大会でも実践しています。

 

選手たちが試合で最高のパフォーマンスができるよう、試合2日前からルールに則った食事を提供していくものです。

 

試合中に選手が求められることは、90分間走りきることです。そのためには、炭水化物とタンパク質を多くとり、脂質は控えます。つまり、試合2日前からは、エネルギーに変換されやすい炭水化物中心のメニューにするのをルールとして定めているとのことです。

 

さらに、試合3時間前には、うどん、おにぎり、バナナなど消化が良くエネルギー転換の早い糖質が多いものを食べ、試合終了後30分以内には、おにぎり、サンドイッチ、果物などを食べます。これは、運動後にすぐに糖質をとると、体力回復に効果的だからといいます。

 

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試合前夜に勝負飯のうな丼

そして、「試合2日前ルール」の集大成が、試合前夜の夕食に出される「うな丼」です。2016年のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選からの日本代表の「勝負飯」ともなっています。

 

西芳照氏はその著書『サムライブルーの料理人』の中でこう述べています。

 

ビタミンB1・ビタミンB2とビタミンEを豊富に含み、ごはんが進むうなぎは試合前に必ず出すメニューです。

 

うなぎに含まれているビタミンB1には糖質のエネルギー代謝を活発にしてくれる一方、不足すると疲労の原因である乳酸がたまりやすくなります。ビタミンB2には体調を整える作用が、ビタミンEには持久力を保ち疲労回復を高める効果があります。

 

また、うなぎは青魚に負けないくらいDHAが豊富な食材です。「サッカー・インテリジェンス」という言葉があるほど、サッカーは頭脳スポーツですので、それにも役立つということです。

 

「うな丼」は、前日までの疲労を取って翌日の試合への活力を得るとともに、頭脳のキレをももたらすという、日本代表には欠かせない一品となっています。

 

ご紹介した西芳照氏の著書はこちらから↓↓ 

サムライブルーの料理人 ─ サッカー日本代表専属シェフの戦い

サムライブルーの料理人 ─ サッカー日本代表専属シェフの戦い

 

 

断食の最終日にW杯が開幕

ここまで日本代表の食事面について書いてきましたが、出場国はいずれも栄養学の成果を駆使し、工夫を凝らして選手をサポートしています。

 

その一方、宗教的な慣習で、食事面のサポートどころではない国も存在します。中東や北アフリカに多いイスラム教圏の代表国です。

 

イスラム教には、年に1度、一定期間、日の出前から日没にかけて、一切の飲食が禁じられている「断食月(ラマダン)」があります。

 

今年(2018年)の断食月(ラマダン)は、5月16日から6月14日まで。W杯ロシア大会の開会日が6月14日ですから、大会本番前の1ヶ月間がまるまる断食月であったことになります。

 

大会1ヶ月前といえば、どの代表チームも最終調整に躍起となっている大切な時期。その大切な時期に、日の出から日の入りまで一切の飲食が禁じられる(日没後には飲食は可能)わけですから、体調管理を含めて相当困難な状況であったことが容易に想像できます。

 

断食月(ラマダン)にも例外はあります。妊婦や旅行者は断食しなくてもいいとされています。

 

中東や北アフリカからロシアにやってきた選手たちは立派な旅行者で、堂々と飲食していいはずですが、イスラム教徒を含めて世界が注目する中、一般の断食期間中に飲食するのはためらいがあるようです。

 

実際、2012年ロンドン五輪で日本と対戦したモロッコも断食期間中に試合を行いました。当時のモロッコ監督は試合後に「90分間プレーできるとはまったく思っていなかった」と、選手たちが断食していたことを明らかにしています。

 

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イスラム教圏の国は断食で成績が良くない!?

今大会の開幕日に断食月は終わっているので、大会期間中は自由に飲食できます。しかしながら、食生活は一変するのですから素人目に考えても、体調管理だけでも大変厳しい状況に追い込まれることは確かでしょう。

 

チュニジアの監督も「断食は極度の筋肉疲労につながる。問題なのは、断食が終わった後だ」とその影響を試合前に心配していました。

 

また、今大会の開幕戦は、ロシア対サウジアラビア。結果はランキングで劣るロシアが5-0で大勝し、「番狂わせ」と話題になりました。

 

しかし、その開幕試合が行われたのは断食が終わる、まさにその日。原理主義的なイスラム教徒のサウジアラビアチームは、前日まで断食していたのですから・・・。

 

実際、今大会グループリーグのイスラム教圏の中東・北アフリカ勢の成績が良くありません。

 

エジプト     0勝3敗    敗退決定

サウジアラビア  1勝2敗    敗退決定

モロッコ     0勝2敗1分   敗退決定

イラン      1勝1敗1分   敗退決定

チュニジア    1勝2敗    敗退決定

 

ご覧のように、3勝10敗2分。5チームすべてがグループリーグ敗退が決定してしまっています。

 

しかも、この3勝は、イランがモロッコを下してものと、サウジアラビアがエジプトを下してのもの、そしてチュニジアがパナマを下したもの。つまり、イスラム教圏の国どうしの試合で勝ったものが3勝のうち2勝となっているのです。

 

すべてが断食の悪影響とは言えないかもしれません。それが実力だといえばそれまでです。中東・北アフリカの国ではないものの、日本と引き分けたセネガルもイスラム教の国なので、一概には言うことはできないのはわかっていますが・・・。

 

 

おわりに

日本をはじめ各国が最終調整に躍起になっている期間に、イスラム教圏の国は断食をしている・・・。

 

地球上でサッカーが行われていないところはないと聞いたことがあります。世界一の競技人口を誇るスポーツがサッカー。その最大の祭典たるW杯は、あらゆる面で公平・公正であってほしいと思います。

 

公平・公正を期する意味で、せめて、W杯開催期間を断食月の前か後に1ヶ月ずらすことはできないものでしょうか?

 

以上、『サッカー日本代表は試合前夜に勝負飯の「うな丼」を食べ、イスラム教圏の国は断食で・・・』でした。