【サッカーW杯】ロシア大会で日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?

スポンサーリンク

f:id:naga-aya-omiya:20180630171218j:plain

サッカーW杯ロシア大会、日本は辛くも予選リーグを突破し、ベスト16入りを果たしました!

 

日本戦では見る側も気持ちが高ぶるものですが、選手の入場時に手をつないで出てくる小さな子どもたち(エスコートキッズ)を見て、ホッと一息つく思いになるのは私だけではないと思います。

 

そこで、かわいらしいエスコートキッズについて、その意義や種類、選ばれ方、そして前回ブラジル大会には日本人エスコートキッズがいたのに、ロシア大会にはいない理由を書いていきます。

 

 

 

エスコートキッズとは?

エスコートキッズとは、サッカーなどの試合の際に出場選手や審判らと共に入場する子どもたちをいいます。エスコートチルドレン、フェアプレーチルドレンと呼ばれることもあります。

 

サッカーW杯ロシア大会では、黄色のシャツと赤色のパンツのサッカー・ユニフォームを着た子どもが出場選手と手をつないで入場し、レフェリーエスコートキッズ(後述)は試合球を抱えて入場してきます。年齢的には7歳前後から12歳前後という感じです。

 

FIFAワールドカップでは1998年フランス大会からエスコートキッズが起用され、FIFA主催の国際大会や各国のリーグ、Jリーグの試合でも起用されるようになりました。

 

f:id:naga-aya-omiya:20180630171542j:plain

 

エスコートキッズの意義

選手がエスコートキッズと共に入場するのは、FIFAが進めるフェアプレー・プロジェクトの一環として始められました。選手たちが子どもたちの目の前で恥ずべき行為をしないよう、フェアプレーの象徴としての意味を持たせたわけです。

 

つまり、「子どもが見ているのだから、汚い反則行為はやめて、正々堂々、ルールを守って全力で戦いなさい!」と選手に自制を求めているのでしょう。

 

また、サッカーは対戦するチームどうしが2列に並んで入場します。ここ一番の大勝負の試合、ましてや国どうしで政治的対立などがあれば、選手が気が立って興奮状態になっていて不思議ではありません。

 

そういう際に、両チームの間にかわいい子どもをはさむことによって、高ぶった気持ちを沈静化させる働きも期待されているのでしょう。

 

日本代表の吉田麻也選手がコロンビア戦の入場前に、エスコートキッズ全員とハイタッチしている場面が話題(その際の動画をアップしました)となりましたが、これも吉田選手自身が自らを落ち着かせようとしていたのかもしれません。

 

 

 

エスコートキッズにも種類がある

JFAによるとエスコートキッズにも種類があって、主なもので5つあるようです。そのうち、テレビでよく見る3つをご紹介します。

 

プレイヤーズエスコートキッズ

f:id:naga-aya-omiya:20180630171259j:plain

私たちがまずは思い浮かべる子どもたちです。あこがれの選手と手をつないでピッチに入場してきます。ピッチ上では両チームの国歌斉唱が終わるまで、選手の前列に横一線に並んでいます。子どもたちは、どこか誇らしげな表情をしています。JFAでは小学1年生から3年生が選ばれます。

 

ナショナルフラッグベアラー

f:id:naga-aya-omiya:20180630171320j:plain

試合前に選手を先導してピッチに入場する大会ロゴ旗と国旗を運びます。大観衆が見守る中、誰もいないピッチに最初に入場していく緊張感を味わうことができます。所定の位置にしっかりと旗が観衆に見えるようにするのは大仕事です。JFAでは小学4年生から中学生が選ばれます。

 

 

レフェリーエスコートキッズ

f:id:naga-aya-omiya:20180630171334j:plain

試合を公正に裁くレフェリー(審判)をエスコートします。ピッチに入場する直前に、試合で実際に使用されるボールを抱えて入場します。また、試合前の大事なセレモニーである両チームのキャプテンを交えたコイントスを見守ります。JFAでは小学4年生から6年生が選ばれます。

 

他に、テレビでは見られませんが、スタジアムに到着する選手を出迎える「ウェルカムキッズ」、試合前のウォーミングアップに向かう選手をハイタッチで応援する「ハイタッチキッズ」などがあります。

 

関連記事もあわせてどうぞ↓↓ 

www.iwgpusnever.com

  

エスコートキッズの選ばれ方は?

テレビ観戦をしていて「うちの息子・娘をエスコートキッズにしたい」と思った方も多いでしょう。かく言う私もその1人ですが。

 

基本的には、出たい試合に応じてネットで応募することになります。試合によって応募先が異なり、球団の公式サイトであったり、国際大会になると大会スポンサー(キリンチャレンジカップであればアディダスのサイト)が募集しています。

 

そこで、ワールドカップです。2014年の前回大会のブラジル大会では、FIFA公式パートナーであったマクドナルドが募集を行いました。世界69カ国から約1,400人の子どもたちを参加させたといいますから凄いです。

 

当然ながらすさまじい競争率となります。日本では6~10歳の子どもを対象に、「ぼく(わたし)とサッカー」をテーマにした作文と顔写真をもとに審査を行い、9,964人の応募者の中から11人が選ばれました。なんと、競争率は900倍!

 

選ばれた11人の日本人エスコートキッズはブラジルに渡り、日本・ギリシャ戦で立派にその務めを果たしました。

 

ちなみに、マクドナルドは2002年日韓大会より「マクドナルド エスコートキッズ」を展開し、2014年ブラジル大会まで4大会連続して続いています。さて、ロシア大会では?

 

f:id:naga-aya-omiya:20180630171655j:plain

日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?

今回のロシア大会の予選リーグの日本戦3試合はすべて見ましたが、エスコートキッズに日本人の子どもはいませんでした。

 

ロシア大会でもマクドナルドは公式スポンサーになっていますが、エスコートキッズ募集についての記載は公式サイトで確認できませんでした。アディダスも同様です。

 

マクドナルドはロシア大会での募集を見送ったということでしょう。アディダスもJFAと共にアジア予選ではエスコートキッズの募集を行いましたが、本大会ではしていないようです。

 

マクドナルドなどがエスコートキッズの募集を見送った理由はいくつか考えられます。

 

1つは、FIFAが2015年5月に起こした汚職事件の影響です。ダーティーなイメージを嫌った企業のスポンサー離れがおき、実際、ジョンソン&ジョンソンやソニーが撤退しました。

 

マクドナルドはスポンサーにとどまったものの、これまで通りの積極的な支援がしずらい状況だったのかもしれません。

 

もう1つは、ロシアの治安状況です。ロシアはテロなどが頻発しているわけではありませんが、何と言っても、「世界最凶」と言われるフーリガンがいます。フーリガンがスタジアム内外で大暴れしている状況は、子どもたちに悪影響を与えてしまいますし、身の安全を確保できるか疑問となります。

 

こうした点を考慮して、世界各国から子どもたちを招くことをマクドナルドは見送ったのだと考えられます。

 

おそらく、ロシアのサッカー協会が地元の子どもを中心に選んでいるのでしょう。テレビで映し出されるのは、白人・金髪ばかりです。

 

以上、『【サッカーW杯】ロシア大会で日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?』でした。

 

関連記事もあわせてどうぞ↓ 

www.iwgpusnever.com