私の友人を殺した麻原彰晃らに死刑が執行される。彼らは罪を償ったのか?

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一連のオウム真理教事件をめぐり、死刑が確定していた教祖の麻原彰晃らの死刑が執行されました。

 

実は、私の大学時代の友人が松本サリン事件の犠牲者となり、生命を奪われました。麻原彰晃らに殺されたのです。

 

死刑執行は当然のことと思いながらも、一方で、これで彼らは罪を償ったということになるのかとの疑問もあり、今、複雑な心境になっています。

  

 

麻原彰晃らの死刑が執行される

松本・地下鉄両サリン事件などで計29人の犠牲者を出した一連のオウム真理教事件で、死刑が確定していた教祖の麻原彰晃らの死刑が2018年7月6日に執行されました。

 

オウム真理教事件での死刑囚は計13人。麻原以外の6人も同日に執行されたとのことでです。

 

7人が1日で執行されるのは戦後最大規模。戦前には共産主義者が弾圧された大逆事件で1911年、12人に死刑が執行された例がありますが、法務省が執行を公表するようになった1998年以降は4人が最多でした。

 

死刑執行の刑場が1つという東京拘置所では、午前中だけで麻原ら3人が立て続けに執行されたことになります。

 

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私の友人を殺した麻原彰晃

一連のオウム真理教事件の中に、松本サリン事件があります。1994年6月27日、長野県松本市において、オウム真理教信者が神経ガスのサリンを散布したもので、8人の死亡者が出ました。

 

その死亡した8人のなかに、当時、信州大学医学部の学生だった私の友人(Yさんと呼ぶことにします)が含まれていました。そうです、私の友人Yさんは麻原彰晃に殺されたのです。

 

Yさんとは早稲田大学で知り合いました。フランス語の同じクラスになり、よく話すようになりました。私はサークル活動に夢中になりましたが、Yさんは勉強家でフランス語はめきめき上達していったことを覚えています。

 

4年生になり、就職活動を始めました。当時はバブルの絶頂期。会社訪問すれば即、「内定」が出る会社があるくらいの状況でした。

 

私はその流れに素直に従って深く考えもせず、某企業に内定をもらいました。ただ、Yさんはいっこうに就職活動を始める気配がありませんでした。「自分の将来を真剣に考えている」と言うのです。

 

そして、Yさんの下した結論は「医者になる」というものでした。早稲田大学はそのまま卒業し、1年間受験勉強をして、信州大学医学部をめざすというのです。とても驚きましたが、その時は「頑張れ」としか言いようがなかったのを覚えています。

 

早稲田大学卒業後、私は就職しましたが、1年後にYさんは信州大学医学部に合格し、晴れて医学生となって張り切っているという噂を耳にすることができ、喜んでいました。

 

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そして、次にYさんの話を耳にしたのが松本サリン事件。亡くなった8人のうちの1人がYさんと聞いた時は本当にショックでした。

 

仕事の関係でどうしても葬儀に参列することができず、遠くから手を合わせるのみでしたが、怒りがこみ上げてきてどうしようもありませんでした。

 

地元メディアの報道によると、Yさんは窓を開けて自宅でくつろいでいる最中に体調の異変に気づき、鏡を見ると自分の瞳孔が縮瞳しており、そのことを死の直前に大学の担当教授に連絡してきたそうです。

 

医学生としてしっかり勉強を重ねてきたことを感じる話です。当時は6年生で、半年後には医師としての道を歩み始めるはずでした。

 

 

麻原らは罪を償ったのか?

医者としての道を歩み始めようとしていた若者の夢を一瞬にして奪い去った麻原彰晃らオウム真理教。

 

彼らの犯した罪に相当する刑罰は死刑以外にありえないと思います。世が世なら、「市中引き回しの上、獄門打ち首」でも足りないくらいです。

 

ネット上の意見も私と同様のものが大半です。でも、ふと思うのです。「憎き麻原彰晃を死刑にしてすっきりした」ひいては「ざまあーみろ」のように、そこには「見せしめ」「懲らしめ」「報復」の感情しかないのではないか、と。それでは、某国で国家反逆罪で公開処刑される現場に集まる群衆と同じではないかと。

 

被害者や被害者の遺族は「麻原らが息をしているだけでも耐えられないはず」だから、「懲らしめ」「報復」の感情を持ってもおかしくはないという意見もあるでしょう。

 

被害者感情を共有化することが無意味だとは言いません。ただ、被害者感情の共有化と被害者感情そのものとは違うのではないかと思うのです。

 

実際、Yさんの母親は地元紙の取材にこう述べています。

 

今朝のニュースで死刑執行を知りましたが、すごく動揺して事件当時のことを思い出し、号泣しました。

いずれ死刑が執行されるとはわかっていましたが、事件の全容が解明されなくなり喪失感も感じました。なぜ、我が子が死ななければならなかったのか、子どもに対して「ごめんね」という気持ちでいっぱいです。

 

「我が子を殺したのだから、あいつも死ななければならない」的な感情でないことは明らかでしょう。

 

現行の法制度では、麻原らは死をもって罪を償ったことになります。しかし、被害者感情からすれば釈然としないことも事実なのです。

 

 

おわりに

何だか支離滅裂な文章になってしまいました。

 

言いたいのは、麻原彰晃らの死刑執行は当然だが、それで罪を償ったと言われれば釈然としない。ではどうすれば良かったのかと聞かれれば答は思い浮かばない。ということです。

 

いずれにしても、麻原彰晃らの逮捕から23年。戦後の犯罪史上類を見ない一連の事件は大きな節目を迎えたことは確かです。

 

Yさん、どうか安らかに。

 

以上、『私の友人を殺した麻原彰晃らに死刑が執行される。彼らは罪を償ったのか?』でした。

ビニール傘を盗まれないための最強予防策を試してみました!

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3ヶ月ほど前、500円で買ったビニール傘が、購入後わずか1時間で盗まれてしまいました。

 

職場でそれを話すと、皆が同じような経験をしています。ビニール傘は他人に持って行かれやすい代物とはいえ、盗まれると無性に腹が立ってきますよね。

 

そこで、職場の数人と共同して、ビニール傘を盗まれないための実験を2ヶ月かけてやってみました。(ちなみにウチの職場はそんなに暇ではないのですが)

 

その結果、最も効果的だったのは「南無阿弥陀仏」でした。

 

 

 

ビニール傘とはいえ持ち帰りは犯罪

コンビニの店頭や病院などの傘立てに傘を置いておいたら、盗まれてしまったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

 

でも、「誰にでもある」ということは非常におかしいいですよね。ビニール傘は値段も安くて「使い捨て」感覚があるとはいえ、他人の物を無断で持ち帰るというのは立派な犯罪です。

 

刑法235条

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

 

「やられたらやり返す」も犯罪

ビニール傘を取られてしまったので、「これは犯罪だ!警察に届けよう」というのは正論ではあります。

 

ただ、私たちは(もちろん警察も)そんなに暇ではありません。しかし、このまま泣き寝入りで新たに傘を買うというのでは、腹の虫はおさまりません。

 

それなら、『半沢直樹』ではないですが、「やられたらやり返す」。傘立てから良さそうな物を拝借して・・・。これも上記の刑法235条で犯罪行為となってしまいます。

 

自分の傘を取られたので他人の傘を代わりに持ち帰ったとして、警察に通報されて逮捕されたというケースが過去にあったようです。

 

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ビニール傘を盗まれないための実験

そこで、傘を盗まれて激しく憤った職場の数人と共同して、ビニール傘を盗まれないための実験をやってみました。

 

ネット上には、傘の盗難防止策としていろいろと上がっています。代表的なものは、

 

  1. 傘立てを使わずに持ち歩く
  2. 防水仕様のマイ傘袋を持っておく
  3. 防犯ブザーなどのグッズを活用する
  4. ヘアゴムを巻いておく
  5. 名前を書く
  6. 「警視庁」とシールを貼る
  7. 「呪」と書いておく

 

「なるほど」と思うユニークなものばかりです。でも、持ち歩くのが面倒だから傘立てには入れたいし、500円の傘を守るのにそれ以上の費用がかかる物を買うのも変だし、ヘアゴムを巻いた傘をオッサンが持つと変態扱いされるし・・・。

 

後半の5.6.7だと簡単にできるし、効果も期待できそうなので、これをマネして実験してみることにしました。

 

実験は、「個人名」「会社名」を書いた紙をテープで貼り付けるという簡単なもの。ただ、「警視庁」は本当の警察に怒られそうなのでやめました。

 

あとは、ネットにもあった「呪」。この流れで、盗めばばちが当たることをわからせるために「南無阿弥陀仏」

 

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さらに、ばちが当たるだけでなく、報復もありえるぞと脅しをかける意味で、「関東広域任侠連合」(これは実在しないことを確認しています)。

 

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結果は、「南無阿弥陀仏」が最も効果的!

「個人名」「会社名」「呪」「南無阿弥陀仏」「関東広域任侠連合」の5種類を紙に書いて傘の柄の部分にテープで貼り付けました。

 

2ヶ月間やってみましたが、結果は、「個人名」「会社名」はほとんど効果はありませんでした。わりと普通に盗まれてしまいました。

 

「呪」は1度だけ盗まれました。1文字なので目立ちにくかったかもしれません。もっと大きく書いていれば違ったかもしれません。

 

「南無阿弥陀仏」と「関東広域任侠連合」は、1度も盗まれませんでした。

 

ただ、「関東広域任侠連合」と記された紙が貼ってある傘を使うのは勇気がいります。実験でも使用する人がほとんど現れず、効果を実証するだけの使用頻度はありませんでした。

 

そうなると結論は、「南無阿弥陀仏」が最も効果的だったということになりました。

 

以上、『ビニール傘を盗まれないための最強予防策を試してみました!』でした。

ゴールドマンサックスによると、サッカー日本代表の大健闘は株価の影響があった?

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サッカーW杯ロシア大会、日本代表はベルギーに惜敗し、決勝トーナメント敗退、ベスト8入りならず。残念の一言です。

 

でも、戦前の大方の見方からすれば、予想を裏切る大健闘といえると思います。

 

その日本代表の大健闘は、ゴールドマンサックスによれば日経平均株価の影響があるとのことでした。

 

 

 

ゴールドマンサックスがW杯を予想

アメリカ・ニューヨークに本社を置く世界有数の金融グループ会社「ゴールドマンサックス」は、人工知能(AI)を駆使したW杯ロシア大会の結果を予想しました。

 

ゴールドマンサックスはAIを使って各チームの戦力を分析し、20万通りの組み合わせ、100万回のシミュレーションから、決勝戦はブラジル対ドイツ、優勝はブラジルと予想しました。ベスト4にはフランスとポルトガルが残るとしています。

 

7月4日段階でベスト8が出揃いましたが、ゴールドマンサックスがベスト4入りを予想したドイツは予選リーグ敗退、ポルトガルはベスト16どまりとなっています。

 

サッカーの結果ほど予想が難しいものはないと言われますが、いみじくもそれを裏付けた格好となっています。(ブラジル優勝予想は結果がまだ出ていませんが)

 

 

日本のFIFAランクと日経平均株価の関係

ちなみに、ゴールドマンサックス予想によると日本のベスト16入りの確率は36.5%。ベスト8入りは12.8%、ベスト4入りは3.8%、決勝は1.3%でした。

 

さて、そのゴールドマンサックスは、日本のFIFAランキングと日経平均株価との間には緩い負の相関関係がある、と指摘しています。

 

2011年に1万円を切った日経平均株価は、現在、1991年と同じ水準の2.1~2.2万円台まで回復しています。しかし、FIFAランキングでは2011年に13位であったものが、現在は61位まで下げています。

 

つまり、株価が上がればFIFAランキングが下がり、FIFAランキングが上がれば株価は下がる、というのです。まさしく、負の相関関係というわけです。

 

 

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日本代表の大健闘を予想

負の相関関係があるとはいえ、現在のFIFAランキング61位は低すぎます。そこで、ゴールドマンサックスは回帰モデルというもので算出し直したら、FIFAランクは49位でないと釣り合いがとれないということになったようです。

 

そのため、同社は「予想外のポジティブな健闘が期待できるかもしれない」としていました。

 

このことから、現状のFIFAランクと現在の日経平均株価との関係でいえば、明らかに歪みがあるため、何らかの是正が必要となってきます。

 

歪みの是正とは、「日本の低いランクまで株価が上がるか」か「FIFAランクが上がるような健闘をして株価が下がる」かのどちらかになります。

 

結果はご存じの通り、日本代表は、戦前の大方の予想を裏切ってベスト16入りを果たしました。おそらく、これを受けてFIFAランクも上がることは間違いなしです。

 

ちなみに、日経平均株価はベスト8入りをかけたベルギー戦(7月3日)をはさんで、3日連続して下落しています(7月4日段階)。

 

以上、『ールドマンサックスによると、サッカー日本代表の大健闘は株価の影響があった?』でした。

 

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【サッカーW杯】ロシア大会で日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?

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サッカーW杯ロシア大会、日本は辛くも予選リーグを突破し、ベスト16入りを果たしました!

 

日本戦では見る側も気持ちが高ぶるものですが、選手の入場時に手をつないで出てくる小さな子どもたち(エスコートキッズ)を見て、ホッと一息つく思いになるのは私だけではないと思います。

 

そこで、かわいらしいエスコートキッズについて、その意義や種類、選ばれ方、そして前回ブラジル大会には日本人エスコートキッズがいたのに、ロシア大会にはいない理由を書いていきます。

 

 

 

エスコートキッズとは?

エスコートキッズとは、サッカーなどの試合の際に出場選手や審判らと共に入場する子どもたちをいいます。エスコートチルドレン、フェアプレーチルドレンと呼ばれることもあります。

 

サッカーW杯ロシア大会では、黄色のシャツと赤色のパンツのサッカー・ユニフォームを着た子どもが出場選手と手をつないで入場し、レフェリーエスコートキッズ(後述)は試合球を抱えて入場してきます。年齢的には7歳前後から12歳前後という感じです。

 

FIFAワールドカップでは1998年フランス大会からエスコートキッズが起用され、FIFA主催の国際大会や各国のリーグ、Jリーグの試合でも起用されるようになりました。

 

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エスコートキッズの意義

選手がエスコートキッズと共に入場するのは、FIFAが進めるフェアプレー・プロジェクトの一環として始められました。選手たちが子どもたちの目の前で恥ずべき行為をしないよう、フェアプレーの象徴としての意味を持たせたわけです。

 

つまり、「子どもが見ているのだから、汚い反則行為はやめて、正々堂々、ルールを守って全力で戦いなさい!」と選手に自制を求めているのでしょう。

 

また、サッカーは対戦するチームどうしが2列に並んで入場します。ここ一番の大勝負の試合、ましてや国どうしで政治的対立などがあれば、選手が気が立って興奮状態になっていて不思議ではありません。

 

そういう際に、両チームの間にかわいい子どもをはさむことによって、高ぶった気持ちを沈静化させる働きも期待されているのでしょう。

 

日本代表の吉田麻也選手がコロンビア戦の入場前に、エスコートキッズ全員とハイタッチしている場面が話題(その際の動画をアップしました)となりましたが、これも吉田選手自身が自らを落ち着かせようとしていたのかもしれません。

 

 

 

エスコートキッズにも種類がある

JFAによるとエスコートキッズにも種類があって、主なもので5つあるようです。そのうち、テレビでよく見る3つをご紹介します。

 

プレイヤーズエスコートキッズ

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私たちがまずは思い浮かべる子どもたちです。あこがれの選手と手をつないでピッチに入場してきます。ピッチ上では両チームの国歌斉唱が終わるまで、選手の前列に横一線に並んでいます。子どもたちは、どこか誇らしげな表情をしています。JFAでは小学1年生から3年生が選ばれます。

 

ナショナルフラッグベアラー

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試合前に選手を先導してピッチに入場する大会ロゴ旗と国旗を運びます。大観衆が見守る中、誰もいないピッチに最初に入場していく緊張感を味わうことができます。所定の位置にしっかりと旗が観衆に見えるようにするのは大仕事です。JFAでは小学4年生から中学生が選ばれます。

 

 

レフェリーエスコートキッズ

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試合を公正に裁くレフェリー(審判)をエスコートします。ピッチに入場する直前に、試合で実際に使用されるボールを抱えて入場します。また、試合前の大事なセレモニーである両チームのキャプテンを交えたコイントスを見守ります。JFAでは小学4年生から6年生が選ばれます。

 

他に、テレビでは見られませんが、スタジアムに到着する選手を出迎える「ウェルカムキッズ」、試合前のウォーミングアップに向かう選手をハイタッチで応援する「ハイタッチキッズ」などがあります。

 

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エスコートキッズの選ばれ方は?

テレビ観戦をしていて「うちの息子・娘をエスコートキッズにしたい」と思った方も多いでしょう。かく言う私もその1人ですが。

 

基本的には、出たい試合に応じてネットで応募することになります。試合によって応募先が異なり、球団の公式サイトであったり、国際大会になると大会スポンサー(キリンチャレンジカップであればアディダスのサイト)が募集しています。

 

そこで、ワールドカップです。2014年の前回大会のブラジル大会では、FIFA公式パートナーであったマクドナルドが募集を行いました。世界69カ国から約1,400人の子どもたちを参加させたといいますから凄いです。

 

当然ながらすさまじい競争率となります。日本では6~10歳の子どもを対象に、「ぼく(わたし)とサッカー」をテーマにした作文と顔写真をもとに審査を行い、9,964人の応募者の中から11人が選ばれました。なんと、競争率は900倍!

 

選ばれた11人の日本人エスコートキッズはブラジルに渡り、日本・ギリシャ戦で立派にその務めを果たしました。

 

ちなみに、マクドナルドは2002年日韓大会より「マクドナルド エスコートキッズ」を展開し、2014年ブラジル大会まで4大会連続して続いています。さて、ロシア大会では?

 

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日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?

今回のロシア大会の予選リーグの日本戦3試合はすべて見ましたが、エスコートキッズに日本人の子どもはいませんでした。

 

ロシア大会でもマクドナルドは公式スポンサーになっていますが、エスコートキッズ募集についての記載は公式サイトで確認できませんでした。アディダスも同様です。

 

マクドナルドはロシア大会での募集を見送ったということでしょう。アディダスもJFAと共にアジア予選ではエスコートキッズの募集を行いましたが、本大会ではしていないようです。

 

マクドナルドなどがエスコートキッズの募集を見送った理由はいくつか考えられます。

 

1つは、FIFAが2015年5月に起こした汚職事件の影響です。ダーティーなイメージを嫌った企業のスポンサー離れがおき、実際、ジョンソン&ジョンソンやソニーが撤退しました。

 

マクドナルドはスポンサーにとどまったものの、これまで通りの積極的な支援がしずらい状況だったのかもしれません。

 

もう1つは、ロシアの治安状況です。ロシアはテロなどが頻発しているわけではありませんが、何と言っても、「世界最凶」と言われるフーリガンがいます。フーリガンがスタジアム内外で大暴れしている状況は、子どもたちに悪影響を与えてしまいますし、身の安全を確保できるか疑問となります。

 

こうした点を考慮して、世界各国から子どもたちを招くことをマクドナルドは見送ったのだと考えられます。

 

おそらく、ロシアのサッカー協会が地元の子どもを中心に選んでいるのでしょう。テレビで映し出されるのは、白人・金髪ばかりです。

 

以上、『【サッカーW杯】ロシア大会で日本人エスコートキッズがいないのは、なぜ?』でした。

 

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『ワールドプロレスリング』観戦記 2018年6月28日放送 IWGPヘビー級選手権試合 王者・オカダカズチカvs挑戦者・ケニーオメガ

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今回は、IWGPヘビー級選手権試合「王者・オカダカズチカvs挑戦者・ケニーオメガ」の一戦です。

 

王者のオカダが挑戦者にケニー・オメガを指名し、両者の希望によって、時間無制限3本勝負で行われました。

 

 

IWGPヘビー級選手権試合 時間無制限3本勝負

王者・オカダカズチカvs挑戦者・ケニーオメガ

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《1本目》

オカダとオメガのシングルマッチは1勝1敗1分の全くの五分。両者の希望によってIWGP史上初の時間無制限3本勝負で行われました。

 

ビッグマッチで3本勝負となるのは、いつ以来でしょうか。今の若いファンにとっては、とても新鮮に感じたかもしれません。

 

私のようなオールドファンにとっては、3本勝負が当り前でした。1970年代には金曜夜8時のゴールデンタイムに放送されていたこともあって、スーパースターのアントニオ猪木や坂口征二を長い時間映し出す必要性があったからかもしれません。

 

1970年代後半から1980年代は、藤波やタイガーマスクらジュニアの選手が台頭し、セミにジュニア、メインにヘビーとすみ分けがなされました。生中継だった放送時間内にメインまでを終わらせるには1本勝負でいくしかなかったのでしょう。以降、日本のマット界は1本勝負が主流となっていきました。

 

3本勝負の戦い方としては、フィニッシュ・ホールドは最後まで温存し、1本目をいかに他の技で取るかだといわれてきました。アントニオ猪木がNWF王座の防衛戦を行っていた頃は、1本目はジャパニーズ・レッグホールドなどの固め技かコブラツイストで取り、2本目を卍固めやバックドロップ、ジャーマンスープレックスで仕留めていたものです。

 

オカダとオメガに3本勝負の経験がどれだけあるのかわかりません。試合前、オメガは「最初のフォールをいつ、どっちが取れるか」だと言い、オカダは「1本取るのに60分かかったら、どちらもフラフラ。1本目を早いうちに取りたい」と話していました。

 

どんな技でフィニッシュするかよりも、いかに早く1本取るかに主眼が置かれています。3本勝負も現代風の戦い方があるということでしょう。

 

さて、試合です。放送ではいきなり、オカダの場外へのトペから始まりましたが、その後はオメガが一方的に攻め立てます。すでに「引き出し全開」という感じ。

 

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オカダの打点の高いドロップキック

 

オカダも打点の高いドロップキックでいつものように流れを変えます。早くもレインメーカーを狙うもののかわされ、逆にレインメーカー式Vトリガーを食らいます。

 

オメガはすかさず丸め込みに入ろうとしたところを、オカダがパワーで押しつぶして、そのままフォール。カウント3が入り、オカダが1本を先取します。

 

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オカダが固め技で1本先取

 

レインメーカーをすでに繰り出したものの、固め技でフォールするあたりは猪木流といえなくもありません。

 

 

《2本目》

オメガは「終わったな。2回連続で取るにはどうすればいいんだ?」との思いがよぎったと言います。セコンドについていた盟友の飯伏幸太から「終わりじゃないから集中力を保つように」とアドバイスされたとも言っています。

 

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レインメーカーをかわして強烈な裏投げ

 

速攻勝負を狙うオカダは猛然とラッシュをかけます。ただ、再び狙ったレインメーカーが裏投げでかわされます。これはもの凄い破壊力でした。実際、これ以降のオカダの動きは目立って鈍くなりました。

 

オメガはさらにオカダばりの高打点ドロップキック、リバースのタイガードライバーとラッシュ。そして、動きの止まったオカダを抱え上げ、「片翼の天使」でフィニッシュ。1-1のイーブンに持ち込みました。

 

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オメガ、片翼の天使で五分に

 

ゴールデンタイムに放送していた頃の解説者の櫻井康夫氏ならおそらく、「オメガは最大の決め技の「片翼の天使」を使ってしまいましたので、3本目は苦しくなりますね」と言うに違いありません。

 

 

《3本目》

2本目が終わった時点で47分が経過。インターバル中のオカダの目はうつろになっているなど、両者とも体力の限界に来ているのは明らかでした。実際、オカダがロープにふっても、オメガはロープまで走れないほどです。

 

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かつての盟友の決め技スタイルズ・クラッシュ

 

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セコンドの飯伏が激

 

それでも、オメガはAJ・スタイルズの得意技スタイルズ・クラッシュを繰り出します。カウント2.9で跳ね返したオカダ。オメガの最大の勝機に、セコンドの飯伏がエプロンに駆け上がって激を飛ばします。その姿をオカダのセコンドの外道が苦々しい表情で見ているシーンは面白かったです。

 

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ようやくレンニンメーカーが決まるが・・・

 

オカダも王者としての意地を見せます。ショートレンジからのレインメーカー2連発が決まり、3発目を狙うもののジャーマンスープレックスでかわされます。この攻防が2回も続いていきます。

 

オメガは最後の力を振り絞ってレインメーカーを捕まえて「片翼の天使」で返し、Vトリガーから再び「片翼の天使」へとつないでトドメを刺しました。

 

2本目、3本目と連続して同じ技で決まりました。解説の櫻井氏は何と言うのでしょうか。最大の必殺技は最後の最後に見せるのが昭和プロレスの極意なら、必殺技を何度でも繰り出して、その威力を見せつけるのが現代風と言えるのかもしれません。

 

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再び片翼の天使で王座獲得

 

IWGP史上最長の合計64分を戦い抜き、2年間も王座に君臨したオカダ超えを果たしたオメガ。

 

カナダで10代の頃に草プロレスのバックヤードレスリングを始め、インディー団体を渡り歩いて腕を磨いてきました。憧れだった日本に来て10年で数々の栄冠を手にし、「最終最後の目標」だったのがIWGPヘビー級王座でした。

 

飯伏やヤング・バックスと抱き合って喜んだ後、マイクを握ります。

 

地球上で最高のプロレスラーを倒した。オカダ、君こそがこの団体をここまで大きくした。問題なのはそれが国内規模だったということ。

この試合中にプロレスの未来を見ました。だから、新日本のリーダーで、新日本のチャンピョンで、次のステップ、前に進みたいと思っています

 

この後、バレットクラブで内部抗争を続けているCodyが登場。無言で去りましたが、挑戦を要求しているのは明らかでした。

 

以上、『『ワールドプロレスリング』観戦記 2018年6月28日放送 IWGPヘビー級選手権試合 王者・オカダカズチカvs挑戦者・ケニーオメガ』でした。

ドカベンの最終回を買って読んだ。山田も岩鬼もあの頃のままだった!

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子どもの頃に心弾ませて読みふけったドカベンが最終回を迎えると知り、何十年かぶりに『週刊少年チャンピオン』を買って読みました。

 

なんと、1972年から46年も続いていたのですから驚きです。

 

今回、ゆっくりと少年時代の余韻に浸りながらページをめくっていました。数十年も遠ざかっていますので、ついていけるかどう心配でしたが、読み終わってみるととても嬉しくなりました。

 

大好きだった山田も岩鬼もあの頃のままだったからです!

 

 

 

ドカベンの最終回

水島新司氏の野球漫画『ドカベン』の最終回が、2018年6月28日発売の『週刊少年チャンピオン』に掲載されました。

 

1972年に連載スタート。46年の歴史にピリオドが打たれました。単行本のシリーズ累計は205巻といいますから、超大作です。

 

水島氏が1973年から『ビッグコミック』に連載してきた、野球漫画「あぶさん」も2014年に終了しており、水島氏の連載漫画はなくなることになります。何だかとっても寂しいですね。

 

「ありがとうドカベン。巨匠劇筆最終回特別号」と題された『少年チャンピオン』では、巻頭カラー12ページを含めて計40ページで掲載されています。

 

また、水島新司氏からの読者への特別メッセージ、「ドカベン」シリーズの46年間の歴史が綴られた年表も載っていました。

 

この年表を眺めているだけでも、少年時代の様々な場面が思い起こされ、あっという間に時間が過ぎるというものです。

 

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ドカベンは野球の先生だった

小学生時代、野球少年だった私は、『少年チャンピオン』に掲載されているドカベンを読むのが楽しみで仕方ありませんでした。ただ、厳格だった父は漫画を買うお金をくれるはずもなく、毎週、近所の本屋で小さくなって「立ち読み」していました。

 

立ち読みといっても単にストーリーを追うのではなく、一言一言を頭に叩き込むという感じで真剣そのもの。本屋のご主人も「そんなに真剣に読まれたら、怒るに怒れない」と嘆くほどでした。

 

強肩強打の山田太郎、悪球打ちの岩鬼正美、アンダスローのイケメン里中智といった個性的なキャラクターが魅力となっていることはもちろんですし、私もそれに惹かれていましたが、それに加えて、野球を教えてくれる「先生」の役割でもありました。

 

同時代の野球漫画といえば『巨人の星』や『侍ジャイアンツ』も大人気。でも、これらは「魔球」などの非現実的な要素がとても多く、文字通りマンガでした。

 

ドカベンにもその要素は少なからずあるものの、投手・打者の心理、配球の読み合い、見落とされがちなルールなど、野球のリアルな描写はとても新鮮でした。実際に野球をしていて、「ドカベンで山田はこうだった」「里中はこう考えていた」と何度思ったことかわかりません。

 

また、野球漫画ではほとんど登場してこない審判にもスポットがあたっていたことも記憶に強く残っています。審判が山田らにルールを説明したりして、普段は気がつかないような細かいルールを知ることもできました。

 

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ドカベンのシーンが高校野球で再現

50歳前後の人と雑談していて野球の話になると、「ドカベンで野球を学んだ」という人が結構多いのに気づくことがあります。

 

これはオジサン世代だけかと思いきや、さにあらず。高校球児たちもドカベンでしっかりと勉強しているようです。

 

ドカベンの有名なシーンの1つに「ルールブックの盲点の1点」があります。対白新高校戦、一死満塁、スクイズがフライとなり併殺で無得点、チェンジのはずが明訓に1点が入るというシーンです。

 

このシーンが2012年、夏の甲子園大会で済々黌高校vs鳴門高校戦で再現されているのです。

 

7回裏、済々黌の攻撃。一死一・三塁で、ライナーを捕球した遊撃手が一塁に送球してアウト(併殺)を取りましたが、その前に三塁ランナーは本塁を走り抜けていました。にもかかわらず、守備側の鳴門ナインはスリーアウト・チェンジだとしてベンチに帰ってしまったため、済々黌の得点が認められました。

 

これは、併殺が成立する前に三塁走者が本塁に到達しているので、三塁に送球してアウトを取らないと得点となってしまうということです。

 

生還した済々黌の三塁走者だった選手は、ドカベンのシーンをよく覚えていて、あえて狙ったプレーだったとインタビューで明かしています。まさに、ドカベンの真骨頂ここにあり、です。

 

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山田も岩鬼もあの頃のままだった!

山田や岩鬼、里中、殿馬らの言葉から野球を学んでいったわけですが、もう一つ、心に残るのは山田と岩鬼の友情です。

 

どんなに大活躍してもいつも謙虚にふるまう山田。一方、自らをスーパースター、天才児と称してハチャメチャな言動をとる岩鬼。

 

両極端な二人ですが、実は互いにその実力を認め合い、リスペクトしあっています。こういう関係を、真の男の友情というのだと子ども心に思ったものでしたし、それと感じる場面はいくつも脳裏に今も刻まれています。

 

子どもの頃に感じた二人の友情。最終回でもしっかりと描かれていて、とても嬉しく感じました。最後の最後で大好きだった男の友情が描かれるなんて・・・。書き手と読み手の心情が見事にシンクロしたとはこういうことを言うのでしょうか。

 

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山 田:それより岩鬼、アドバイス、サンキュー。あの忠告で打てたホームランだったよ。

 

岩 鬼:自身で気づくのが1番や思たけど、見るに見かねてっちうやっちゃ。教えて打てるうちはまだまだ望みありやな。

 

山 田:でもアッパースイングにはびっくりしたな。

 

岩 鬼:力のない奴が少しでも遠くに飛ばそーと思たら、高く上げて風の力を借りなな!それこそがアッパースイングや。

 

山 田:岩鬼、おまえのそのケタ外れの発想で楽しく野球をやれた。思い出すな、おまえと初めて会った日を。思えばあの日から始まった。

 

岩 鬼:おまえが鷹丘中学に転校してきた日や。

(『週刊少年チャンピョン』より引用)

 

こうして、山田と岩鬼の最初の出会いの回想シーンで幕を下ろしたのでした!

 

 

おわりに

清原和博は「ドカベンから4番打者の心得を学んだ」、イチローは「殿馬と一緒にプロでプレーしたい」と一流のプロ野球選手にも愛されたドカベン。

 

水島新司氏のメッセージには「そしてまたいつの日かお会いできる日を楽しみにしております」とありました。

 

次回作はあるのでしょうか?あるとすれば、山田や岩鬼は指導者として登場でしょうか?

 

でも、このまま終わってしまうのも、あり、だと思います。みんなの記憶に残っているのですから。

 

以上、『ドカベンの最終回を買って読んだ。山田も岩鬼もあの頃のままだった!』でした。

【サッカーW杯】VARだけではない!新たに導入されたもう2つの新ルール

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6月14日に開幕したサッカーW杯ロシア大会。

 

この大会で話題となっているのは、新たに導入されたルールである「VAR」。

 

しかし、新たに導入されたルールにはもう2つあることをご存じでしょうか?

 

その2つとは、「テクニカルエリア内での通信機器の使用」と「延長戦で4人目の交代が可能」です。

 

ここでは、VARを含め、新たに導入された3つの新ルールをご紹介します。応援・観戦の参考にして頂ければと思います。

 

 

 

W杯ロシア大会から3つの新ルール

今回のW杯ロシア大会から、3つの新ルールが導入されます。

 

いずれも競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)において、今年(2018年)3月、正式に承認されました。

 

3つとは、「VAR」、「テクニカルエリア内での通信機器の使用」、「延長戦で4人目の交代が可能」です。

 

もしかすると、今回の新ルールの導入で、サッカーの歴史がガラッと変わって新しい時代を迎えることになるかもしれません。そう考えながら応援・観戦するのも、楽しみが1つ増えたというものです。

 

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「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)については、テレビなどで解説が相当なされていますので、改めて説明する必要はないでしょう。

 

国際サッカー評議会(IFAB)によりますと、2016年3月より実験的にVARを導入した全804試合で、24%のジャッジ・ミスが改善され、VARの大賞となるシーン(得点・PK・一発退場・選手誤認)ではジャッジの正確性98.9%であったということです。

 

VARに批判的な意見としての代表格は、「プレーが止まってしまう」というもの。確かに、審判がリプレイ検証をしている間、選手も観客もじっと待つのみです。また、何度もプレーが止まることによって、サッカー本来の魅力であるスピーディーな攻防が途切れてしまいます。

 

だからといって、明らかな誤審・ミスジャッジがまかり通るようではいけません。今や、伝説となったマラドーナの「神の手ゴール」など、相手チームにとってはたまったものではないでしょう。

 

また、今大会を観戦していて、「なぜ、ここでVARを使わないのか?」と思う場面がよくあります。その逆もしかり、です。

 

VARはあくまでもジャッジの「アシスタント」。最終判断を行うのは主審です。完全無比なジャッジ(VARをどこで使用するかを含め)は不可能ですし、また、逆に完璧なジャッジをしても不満が出てくることも、これまでと変わらないでしょう。

 

今大会では、そういったVARをめぐるドラマにも注目したいものです。

 

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「テクニカルエリア内での通信機器の使用」

2つ目の新ルールは、テクニカルエリア(監督やスタッフが選手に指示を出すことができるベンチ前の区域)内での通信機器の使用が認められたことです。

 

これまでは、選手が負傷した際にフィールド内に入って手当するトレーナーなどは、テクニカルエリア内にいるスタッフとの間でのみ、携帯電話などの通信機器の使用が認められていました。これは、あくまでも選手の安全や保護の目的に限って許されていました。

 

この目的以外にその使用が認められなかった理由としては、八百長の防止があげられています。試合中に「おい、得点は3点までにしておけ」と電話が監督にかかってきたケースがあったとらしいですが、ホントかどうか・・・。

 

今回のロシア大会では、FIFAが各チームにタブレットを提供し、観客席にいるスタッフやベンチ入りしているコーチらが使用できることになりました。

 

例えば、観客席にいる専門スタッフから試合中のトラッキングデータやその分析結果をベンチに送信することが可能となりました。

 

これまでにもハーフタイムにロッカールームで、分析データ・結果を示すことは行われてきましたが、今大会からは、リアルタイムで采配に活用されるようになります。

 

まさにより緻密な戦術合戦が繰り広げられるわけです。リアルタイムで送られてくるデータをどのように分析し、いかに采配に活かすかが勝敗を分けるポイントになりそうです。

 

また、試合を見ながらタブレットでデータ分析を行うアナリストの存在が注目される大会ともなりそうです。

 

ただ、監督が退場処分を受けた場合にも、外部からベンチへ指示を出すことも可能となりましたが、これはどうにも釈然としませんが。

 

余談かもしれませんが、西野ジャパンは選手の高年齢化が指摘されましたが、監督・コーチ陣も同様です。IT技術に明るいスタッフがそろっているのでしょうか?

  

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「延長戦で4人目の交代が可能」

新ルールの3つ目は、延長戦で4人目の交代が可能になったということです。

 

これまでは、通常の90分と延長戦も含めて選手の交代枠は3人までとなっていました。今大会からは、通常の90分間で3人の交代枠を使い切っているかどうかにかかわらず、延長戦に突入した時点でもう1人の交代枠が追加されることになります。

 

例えば、すでに2人の選手を交代させた試合終了間際、3人目の投入は延長戦をにらむと躊躇しがちでしたが、交代枠の増加によって思い切って3人目の交代を決断することができ、終了間際にドラマチックな結末を迎えることが大いに期待できます。

 

また、PK戦を見込んで、PKに強いゴールキーパーの交代を考えるチームが出てくるかもしれません。

 

このルールは引き分けが認められているグループリーグでは関係なく、完全決着が求められる決勝トーナメントから適用されます。

 

日本は辛くも決勝トーナメントに進出しました。相手は今大会優勝候補のベルギー。数段格上の相手ですから、延長戦にもつれ込む可能性は十分にあります。その際の西野采配は?と考えるのも楽しみの1つです。

 

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